POINT

人はなぜ服を着るのか?ファッション業界の端に身を置く人間として、ずっと課題だった。雨露をしのぎ、寒暖調整の機能を果たせばよいだけな …

人はなぜ服を着るのか?ファッション業界の端に身を置く人間として、ずっと課題だった。雨露をしのぎ、寒暖調整の機能を果たせばよいだけなのに、紡いだり織ったりするだけでは飽き足らず、染めたり柄行きを増やしたり、さらには、新しいデザインを追い求め果敢にチャレンジし続ける。そんな面倒なことをするのは人間だけだ。

動物の皮膚や花の色がみんな違うのはなぜだろうと少しネットで調べてみた。テントウムシの赤と黒やハチの黄と黒は攻撃をさせない警戒色だそうで、花の色が美しいのは、来てほしい昆虫の視覚に合わせて存在をアピールするため。ヒョウ柄は森の中に身を隠し、獲物をとらえやすくするためだと出てきた。同じ視点で考えると、人間が服を着るのは、異性の気を惹くためだったり、存在感を示すため・・・ということになる。

本当にそれだけなんだろうか?

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カメムシの悪臭は何のためなのだろう。上記と同じ視点で見ると、敵から身を守るためとなるが、調べてみたらその悪臭成分は、死んだあと土に還って土壌に力を与えるようだ。

未だ存在目的が解明されていない粘菌は、他の特定の菌が増大し過ぎないように抑えて全体バランスをとっているという説を聞いた。

もしや生命には、全体への貢献という遺伝子が組み込まれているのでは?と仮定すれば、人間が新しい服のデザインを起こし、その新しいファッションを身にまとおうとするのは、日々の装いの中で、個性的な創造力を発揮し、”輝いて生きること”を無意識に求めているからだと思うようになった。

着ることは音楽や文学やアートと同じ創作活動であり、個性の発揮であり、輝くということなのだ。そしてその創造力の使い途は、全体調和を図るために使うのが本来の筋なのだと思う。昔の人は、着物を着るときに、季節感に合うものを選んで、自然や全体との調和を意識していた。旧暦の暦に色がついているのは、その表れだろう。

ウイルスの脅威は人間のみに与えられたものではない。全生命が菌と共存し、時に飲み込まれ大量死して数を減らす。もしやコロナもその一環?などと、うがって考えていると寝る時間が減っていく。そうそう、不眠症を治す方法について話していた時、一日のエネルギーを使い切っていますか?という問いがあった。生命体は、持っているエネルギーを使い切らず、不完全燃焼を続けると熟睡できなくなるという考えには説得力がある。とある会社の社長さんは、日々吠えまくっているせいか高齢なのにとてもお元気だ。ご自身も「吠えるのは健康に良い」とおっしゃっている。

そんなわけで(どんなわけだ?)

ファッションをメインに扱っている弊社の理念は、「人が輝く」なのである。自己の創造性を最大限に引き出すこと=人が輝くことだと考えた。

そして・・・人が輝くには、ファッションだけでは物足りず、健康であることが一番だとばかり、食品事業に進出することになったのでした。